34 セレン(セレニウム) Se
主に体内の酸化を防止する作用を持ちます。
抗酸化酵素の活性化を助け、
がんや動脈硬化の予防などの点から、注目されているミネラルです。
がんや動脈硬化の原因となる過酸化脂質は、
体内で不飽和脂肪酸の酸化によって作られます。
この酸化を防止するのにセレンが必要で、
セレン自体にも、がんを抑制する作用があるのではないかと言われています。
セレンの抗酸化作用をさらに高めるには、
ビタミンEや亜鉛と一緒に摂取すると良いでしょう。
魚介類、肉類、卵、乳類、穀類などに多く含まれますが、
穀類の含有量は土壌中のセレン濃度によって左右されます。
また、セレンを含んだ塵埃(チリやホコリ)が呼吸によって
体内に取り込まれ、中毒症を起す場合があるため、
取り扱う産業現場などでは注意が必要とされています。
普通の食事をしていれば心配ありませんが、
摂りすぎると中毒を引き起こすので注意しましょう。
セレン(セレニウム)の主な働き
1.生体内の過酸化脂質を分解する
2.活性酸素を除去する酵素の構成成分となる
「グルタチオンペルオキシターゼ」と言い、活性酸素を除去する酵素のひとつです。
3.甲状腺ホルモンを活性化する酵素の構成成分となる
4.血圧に関わるホルモンに作用する
5.水銀などの有害物質を無毒化します。また、血栓症の予防に役立ちます。
セレンが不足すると
克山病(心筋障害)、
カシン・ベック病(地方病性変形性骨軟骨関節症)などの
原因になるとの報告もありますが、
因果関係についてはまだ明らかにされていません。
セレンを摂りすぎると
脱毛や爪の形態変化、胃腸障害、湿疹、呼気ニンニク臭、
疲労、過敏、神経系の異常などの原因となります。
吸収を阻害する要素
亜鉛不足、水銀、チオシアン酸、シアン配糖体
セレンが多く含まれる食品
1食あたりに必要なセレンの量は8.3μgです。
セレンが多く含まれる野菜は以下です。
カブの葉
ほうれん草
ブロッコリー
![](https://sie2020a.xyz/wp-content/uploads/2021/02/かぶ-6.jpg)
![](https://sie2020a.xyz/wp-content/uploads/2021/02/ほうれん草-10.jpg)
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