調理師 過去問 2017年度版 part3 21~30
問題21
エネルギー代謝に関係するビタミンとして、誤っているものを一つ選びなさい。
1.ビタミンB1
2.ビタミンB2
3.ビタミンC
4.ナイアシン
正解→ 3
解説
3.ビタミンC
を選択するのが正解です。
食品からとりこんだ糖質、たんぱく質、脂質を分解してエネルギーに変換するには、それぞれの過程で
ビタミンBのはたらきが必要です。
エネルギー代謝に関与している栄養素は、ビタミンB群(ビタミンB1、 B2、 B6、 B12、 ナイアシン、
パントテン酸など)です。
ビタミンCだけが、ビタミンB群に該当しません。
1.
ビタミンB1は、主に糖質の代謝に関与しています。
2.
ビタミンB2は、主に脂質の代謝に関与しています。
4.
ナイアシンは、糖質、たんぱく質、脂質を代謝する時、補酵素として補助的な立場でエネルギー代謝に
関与します。
問題22
栄養素の消化と吸収に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
1.栄養素の吸収は、主に大腸で行われる。
2.でんぷんは、マルトースに分解されて吸収される。
3.たんぱく質の消化・吸収には、胆汁が必要である。
4.脂溶性ビタミンの腸管吸収は、脂質の多い食事で高くなる。
正解→ 4
解説
4.脂溶性ビタミンの腸管吸収は、脂質の多い食事で高くなる。
が正解です。
脂溶性ビタミンは、油に溶ける性質を持つビタミンのことで、ビタミンA,D,E,Kがあります。
脂溶性ビタミンは、胆汁に脂質を混ぜ合わせ、腸管から一緒に吸収されていきます。
脂質が不足すると脂溶性ビタミンが吸収されにくくなるため、食事で一緒に脂質を摂取することが
求められます。
1.
× 栄養素の吸収は小腸で行われます。
2.
× でんぷんは「グルコース」の状態で吸収されます。
3.
× たんぱく質の消化・吸収には、膵臓から分泌される消化液(トリプシン、ペプチダーゼ類など)が
必要です。
胆汁は、肝臓で作られ、脂質を吸収する時に使われます。
問題23
食品のたんぱく質とその栄養に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
1.グルテリンは、複合たんぱく質である。
2.必須アミノ酸は、体内で合成することができる。
3.栄養価は、構成するアミノ酸の総量で決まる。
4.ご飯のたんぱく質の栄養価は、大豆製品と組み合わせると高くなる。
正解→ 4
解説
1.
× グルテリンは単純タンパク質です。
2.
× 必須アミノ酸は、人間の体内で合成することができないため、食品から摂取する必要があるアミノ酸です。
3.
× たんぱく質の栄養価を決めるのは「アミノ酸スコア」です。
アミノ酸スコアは100に近いほど理想的とされています。
4.
○ 米に不足しているリジン、スレオニンを大豆が補い、大豆に足りないメチオニンを米が補うことができる
ため、4.が正解です。
醤油や味噌は大豆から作られています。
古来より日本人が好むご飯プラス醤油を用いた煮物、味噌を用いた味噌汁などは理にかなった組み合わせです。
問題24
エネルギー代謝に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
1.基礎代謝量は、1日に摂取すべきエネルギー量である。
2.基礎代謝量は、年齢に関わらず一定である。
3.身体活動によるエネルギー消費量は、活動の強度で変わる。
4.エネルギー摂取量より消費量が多いと、体重は増加する。
正解→ 3
解説
1.
× 基礎代謝量とは、何もせずじっとしていても生命活動を維持する(心臓を動かす、呼吸をする、など)ために
必要なエネルギー量のことです。
2.
× 基礎代謝量は加齢に伴い、低下していきます。
3.
○ 身体活動によるエネルギー消費量とは、家事や運動、仕事などの活動に伴って消費されるエネルギー量
です。
ウォーキングよりもランニングのほうがエネルギー消費量が多い、というように、活動の負荷によって
エネルギーの消費量は変わります。
4.
× エネルギー摂取量より、消費量が多いと体重は減少します。
問題25
「 日本人の食事摂取基準( 2015年版 )」において、生活習慣病の予防を目的に設定されている栄養素の
指標として、正しいものを一つ選びなさい。
1.推定平均必要量
2.目標量
3.目安量
4.推奨量
正解→ 2
解説
1.
× 推定平均必要量は、日本人のある性、ある年齢の人々の50%が必要量を満たすと推定された量です。
2.
× 目安量は、ある集団の人々が一定の栄養状態を維持するのに十分な量を指します。
3.
○ 日本人の食事摂取基準とは、厚生労働省が国民の健康の維持・増進などを目的に制定したエネルギー及び
各栄養素の摂取量の基準です。
2015年度版では「推定平均必要量」「目安量」「推奨量」「目標量」を指標として定めています。
この4つの中で生活習慣病予防を目的にしているのは「目標量」のみです。
4.
× 推奨量は、日本人の、ある性、ある年齢に属する人々の97~98%が必要量を満たすと推定される
摂取量です。
問題26
病原微生物の発育増殖条件に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
1.微生物が利用できる水分は、結合水である。
2.細菌の増殖に最適な水素イオン濃度( pH )は、4.0付近である。
3.好塩菌は、高濃度の食塩環境下でのみ増殖する。
4.かびは、細菌よりも高温で発育できるものが多い。
正解→ 3
解説
1.
× 微生物が利用できるのは「自由水」です。
結合水を微生物が利用することはできません。
2.
× 微生物の増殖に適しているのが、ph7以上のアルカリ性の環境です。
対して酸性の環境には弱く、ph4以下で増殖ができなくなります。
3.
○ 好塩菌とは、文字通り塩を好む菌のことです。
好塩菌は高濃度の塩を含む環境で増殖します。
4.
× 記述が逆です。細菌はカビよりも高温で発育できるものが多いです。
問題27
食物アレルギーに関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
1.アレルゲンとなる物質は、食品中の糖質である。
2.複数の症状が数日にわたり生じることを、アナフィラキシーという。
3.最も多い原因食品は、牛乳である。
4.全ての加工食品は、特定原材料名の表示が必要である。
正解→ 4
解説
1.
× 食物アレルギーの原因となる物質は主に食品中のたんぱく質です。
2.
× アナフィラキシーショックは、複数の症状が極めて短い時間の間に起こります。
気道が腫れて呼吸できなくなったり意識障害が現れたり、生命を脅かす状態となることもあります。
3.
× もっとも原因が多いのは卵です。
4.
○ 特定原材料とは、特に食物アレルギーの原因となる卵、小麦、えび、かに、そば、落花生、乳の7品目を
指します。
発症数や重篤度を考慮して、内閣府令によりこの7品目については特定原材料として表示を義務づけられて
います。
問題28
食物から感染する寄生虫と宿主の組み合わせとして、正しいものを一つ選びなさい。
1.
トキソプラズマ ―― ブタ2.無鉤条虫 ―― クマ
3.旋毛虫 ―― ニワトリ
4.エキノコックス ―― ウシ
正解→ 1
解説
1.
○ トキソプラズマは加熱が十分でない食肉(羊肉、豚肉、鹿肉など)、猫の糞便に由来する経口感染が多い
とされています。
妊婦が感染した場合、胎盤を通じて胎児が感染してしまうこともあり、注意が必要です。
2.
× 無鉤条虫は牛を宿主とする寄生虫です。
3.
× 旋毛虫はブタ、イノシシ、クマ、セイウチなどに寄生しています。よく加熱されていない感染肉を
食べることで発症します。
4.
× エキノコックスは狐や犬などのイヌ科をはじめとする肉食動物の糞便由来で経口感染します。
問題29
食材納入時の衛生管理に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
1.調理室の入り口に、業者に食材を置いていってもらう。
2.要冷蔵食品の納入時の温度は、25℃以下である。
3.生鮮食品は、一度に使い切る量を調理当日に仕入れる。
4.原材料の点検記録は、6ヶ月間保管する。
正解→ 3
解説
この設問は「大量調理施設衛生管理マニュアル」からの出題です。
大量調理施設衛生管理マニュアルとは、集団給食施設等での食中毒を予防するために、調理過程における
重要管理事項等について、厚生労働省が示したものです。
1.
× 検収責任者が必ず立ち合い「研修室で食材を受け渡しを行う」とされています。
2.
× 要冷蔵食品納入時の温度は10℃以下とされています。
3.
○ 正解です。大量調理施設衛生管理マニュアル中で「生鮮食品は、一度に使い切る量を調理当日に仕入れる。」
とされています。
4.× 原材料の点検記録は1年保管すること、とされています。
問題30
食品添加物とその用途の組み合わせとして、正しいものを一つ選びなさい。
1.
エリソルビン酸 ――― 殺菌料2.過酸化水素 ――――― 防ばい剤
3.ジフェニル ――――― 酸化防止剤
4.亜硝酸ナトリウム ―― 発色剤
正解→ 4
解説
4.
亜硝酸ナトリウム ―― 発色剤が正解です。
亜硝酸ナトリウムは、ハムやソーセージの発色剤に使われる食品添加物です。
肉に含まれる赤い色素が加熱によって色あせるのを防ぎ、おいしそうな色を保つ発色効果があります。
さらに、ボツリヌス菌の繁殖を抑える作用や肉の臭みをやわらげる作用もあります。
1.
× エリソルビン酸は、缶詰、漬物などに使われる酸化防止剤です。
ぶどう糖から精製され、酸化によって食品が劣化するのを防ぎます。
2.
× 過酸化水素は、防ばい剤(かびを防ぐ食品添加物)ではなく、うどん、ちくわ、かまぼこ、しらすなど
加工食品の漂白に使われます。
3.
× ジフェニルは、防かび剤です。
かんきつ類に使われていましたが、現在はあまり使われていません。