管理栄養士 過去問 2019年度版 part 18 171~180

管理栄養士2019

問題171

事業所給食の汁物の食塩濃度が設計品質と一致しなかった。この適合品質の低下要因である。誤っているのはどれか。
1つ選べ。

1.材料洗浄時の付着水
2.加熱機器のレイアウト
3.調味のタイミング
4.調理員の熟練度
5.ウォーマーテーブルでの保温時間

正解→ 2

解説

この問題は「誤っているもの」を選択します。間違えないようにしましょう。

1.○
材料洗浄時の付着水は、適合品質の低下要因です。

給食施設では誰が作っても同じ品質を保って食事を提供するために品質管理が行われています。
品質管理は「設計品質」「適合品質」「総合品質」の3つに区分されます。

・設計品質→献立計画・作成の段階で、調理や提供の目標とする品質のことです。(献立表、作業指示書など)
・適合品質→実際に提供される食事の品質のことです。(出来上がりの量、塩分濃度、盛り付けなど)
・総合品質→設計品質と適合品質を合わせた品質のことです。(喫食者の満足度など)

2.×
加熱機器のレイアウトは、汁物の食塩濃度には影響しません。

3.○
調味のタイミングは、適合品質の低下要因です。

4.○
調理員の熟練度は、適合品質の低下要因です。

5.○
ウォーマーテーブルでの保温時間は、適合品質の低下要因です。

問題172

給食の原価管理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

1.原価は、生産・販売およびサービス提供のために要した費用である。
2.損益計算書の売上原価には、間接経費が含まれる。
3.損益分岐点比率が高いほど、収益が高い。
4.減価償却費は、変動費に含まれる。
5.パートタイム労働者の賃金は、固定費に含まれる。

正解→ 1

解説

1.○
原価は、生産・販売およびサービス提供のために要した費用です。

2.×
損益計算書の売上原価には、間接経費が含まれません。
損益計算書における「売上原価」は「期首棚卸高(1年のはじまりの在庫)+当期仕入高(今年買ったもの)-期末棚卸高
(1年の終わりの在庫)」で求めます。
「間接経費」とは、設備や減価償却費、光熱費など、間接的にかかわる経費のことです。

3.×
損益分岐点比率が高いほど、収益が低いです。
「損益分岐点」とは、売上高(収入)と総費用(固定費+変動費)の額がちょうど等しく、利益も損失もない収支ゼロ
となる点をいいます。この損益分岐点が低いほど、収益は高くなります。

4.×
減価償却費は、固定費に含まれます。
「固定費」とは、売上高に関わらず発生する一定の費用のことです。これには、正社員の給料、光熱費の基本料金などが
含まれます。
「減価償却費」とは、厨房設備等は高額でありますが長年に渡って使用可能であり資産になるため、一括で買ったとしても、
自社で長く使うものを何年かに分けて費用にしていくことができます。これは固定費としています。

5.×
パートタイム労働者の賃金は、変動費に含まれます。
「変動費」とは、売上高に応じて変動する費用のことです。これには、パート・アルバイトの人件費、食材料費、
光熱費の使用料金などが含まれます。

問題173

給食の食材管理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

1.廃棄部のある食材料は、1人分の純使用量に予定食数を乗じて発注する。
2.即日消費する生鮮食品の納品は、食品受払簿に記録する。
3.冷凍食品の検収では、化学的検査法による鑑別を行う。
4.在庫品の棚卸しは、不定期に行う。
5.期末在庫金額は、期間の食材料費の算定資料となる。

正解→ 5

解説

1.×
廃棄部のある食材料は、1人分の純使用量÷(1-廃棄率)で発注する量を求めます。

2.×
食品受払簿は在庫管理に使用されるので、在庫食品を記録します。

3.×
冷凍食品の検収では、目視、表面温度の測定をします。

4.×
在庫品の棚卸しは、定期的に行います。

5.○
期末在庫金額は、期間の食材料費の算定資料となります。

問題174

給食のオペレーションシステムとそれに関連する事項の組合せである。
正しいのはどれか。2つ選べ。

1.レディフードシステム ―――――― クックサーブ
2.コンベンショナルシステム ―――― クックフリーズ
3.セントラルキッチンシステム ――― サテライトキッチン
4.セルフサービスシステム ――――― トレイメイク
5.POSシステム ―――――――――― マーケティング

正解→ 3.5.

解説

1.×
レディフードシステム とは、料理を事前に作っておいて、提供時に再加熱する方式のことです。
この調理システムとしては、クックチル、クックフリーズ、真空調理があります。

2.×
コンベンショナルシステム とは、喫食時間に合わせて作る方式のことです。
このシステムでは調理する場所と食事が提供される場所が同じになります。調理システムはクックサーブになります。

3.○
セントラルキッチンシステム とは、食材の購入・調理・保管をまとめて行い、配送する方式のことです。
サテライトキッチンとは、セントラルキッチンから運ばれた食事を再加熱後に提供するため各施設に設けられた
簡易厨房のことです。

4.×
トレイメイクとは食器や料理を厨房内でトレイに盛り付けることです。

5.○
POSシステムは、問題志向型システムともいわれ、患者の健康上の問題を明確に捉え、その問題解決を手順や方法を
しっかりと考えながら進めるという考え方のことです。
給食施設におけるマーケティングとは、誰に何をどのくらいの値段で、どこで、どのようにして給食を提供するのかを
考え検討することです。

問題175

給食における調理作業の人員配置のために必要な情報である。
誤っているのはどれか。1つ選べ。

1.調理機器の処理能力
2.作業ごとの標準時間
3.料理ごとの調理時間
4.調理従事者の能力
5.購入食材料の履歴

正解→ 5

解説

この問題は「誤っているもの」を選択します。間違えないようにしましょう。

1.○
調理機器の処理能力は、調理作業の人員配置のために必要な情報です。
調理機器の処理能力が高ければ、人員を減らすことができます。

2.○
作業ごとの標準時間は、調理作業の人員配置のために必要な情報です。
作業時間が長ければ人員が多く必要になり、短ければ人員を減らすことができます。

3.○
料理ごとの調理時間は、調理作業の人員配置のために必要な情報です。

4.○
調理従事者の能力は、調理作業の人員配置のために必要な情報です。
調理の経験によって調理時間にも違いが出てくるので、考慮しなければなりません。

5.×
購入食材料の履歴は、調理作業の人員配置のために必要な情報ではありません。

問題176

大量調理における品質向上のための留意点に関する記述である。
誤っているのはどれか。1つ選べ。

1.でんぷんの多い食品の煮物では、加熱時間を少量調理より短く設定する。
2.揚げ物では、油への食品の1回投入量を、低下した油温の回復時間が短くなるよう設定する。
3.汁物の最初の水量は、加熱中の蒸発率が少量調理より大きいことを考慮して決定する。
4.和え物の調味では、供食までの時間が短くなるよう食材の全体量を分割する。
5.炒め物の野菜の洗浄開始時刻は、洗浄後の水切り時間を確保し決定する。

正解→ 3

解説

この問題は「誤っているもの」を選択します。間違えないようにしましょう。

1.○
でんぷんの多い食品の煮物では、加熱時間を少量調理より短く設定します。

2.○
揚げ物では、油への食品の1回投入量を、低下した油温の回復時間が短くなるよう設定します。
油の温度降下が大きい場合は、温度回復も遅れ、揚げ時間が長くなってしまいます。

3.×
汁物の最初の水量は、加熱中の蒸発率が少量調理より小さいことを考慮して決定します。
大量調理では少量調理よりも全体量が多いにも関わらず空気に触れる表面積が小さいので蒸発率も小さくなります。
また、少量調理よりも全体量が多い分、熱も汁物全体へ伝わりにくくなるため、蒸発率が小さくなります。

4.○
和え物の調味では、供食までの時間が短くなるよう食材の全体量を分割します。

5.○
炒め物の野菜の洗浄開始時刻は、洗浄後の水切り時間を確保し決定します。

問題177

大量調理施設における衛生管理に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。

1.施設の衛生管理者を指名するのは、都道府県知事である。
2.調理施設の点検表の結果は、6か月ごとに報告する。
3.検便検査には、腸管出血性大腸菌を含めない。
4.手指に化膿創がある調理従事者は、手袋を着用して調理作業に従事する。
5.納入業者は、原材料の微生物検査結果を提出する。

正解→ 5

解説

1.×
施設の衛生管理者を指名するのは、調理施設の経営者又は学校長等施設の運営管理責任者です。

2.×
調理施設の点検表の結果は、そのつど報告します。
点検結果は1年間保管します。

3.×
検便検査には、腸管出血性大腸菌を含めます。
また。必要に応じ10月から3月にはノロウイルスの検査を含めます。

4.×
手指に化膿創がある調理従事者は、調理作業に従事できません。
また、調理従事者が嘔吐、下痢、発熱などの症状がある時も調理作業に従事することができません。

5.○
納入業者は、原材料の微生物検査結果を提出します。
納入業者は定期的に実施している微生物及び理化学検査の結果を提出することになっています。
この検査結果は1年間保管します。

問題178

学校における食物アレルギー事故の防止に関わる者と、その役割の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。

1.教育長 ――――――――― 校内の食物アレルギー対応委員会の組織化
2.学校給食栄養管理者 ――― 緊急措置方法の立案
3.養護教諭 ―――――――― 給食における作業手順の整理
4.保護者 ――――――――― 学校生活管理指導表の提出
5.学級担任 ―――――――― 原因となる食品を除去した献立の作成

正解→ 4

解説

1.×
校内の食物アレルギー対応委員会の組織化は学校長が行います。

2.×
緊急措置方法の立案は養護教諭が行います。

3.×
給食における作業手順の整理は、栄養教諭や学校栄養職員が行います。

4.○
保護者は、学校生活管理指導表の提出をします。
学校生活管理指導表とは、学校生活を送る上で気をつけなければいけないことの情報を保護者と学校で共有するために
必要なものです。自己記入ではなく、医療機関に記入してもらう必要があります。

5.×
原因となる食品を除去した献立の作成は、栄養教諭や学校栄養職員が行います。

問題179

給食の安全・衛生管理に配慮した施設・設備に関する記述である。
正しいのはどれか。1つ選べ。

1.窓は、十分な換気を行うために、開けておく。
2.排水中の油分を除去するためには、グレーチングを設置する。
3.シンクの排水口は、排水が飛散しない構造のものとする。
4.配膳室の床は、排水のために勾配を設ける。
5.調理従事者専用トイレの手洗いは、厨房の手洗い設備と併用できる。

正解→ 3

解説

1.×
施設の出入口及び窓は極力閉めておきます。また、外部に開放される部分には網戸、エアカーテン、自動ドア等を設置し、
ねずみや昆虫の侵入を防止することが必要です。

2.×
排水中の油分を除去するためには、グリストラップを設置します。
ほとんどのグリストラップは厨房内の床下に埋められており、油汚れや食べ物のカスを閉じ込めて下水に流さないように
する仕組みになっています。

グレーチングとは、街中や道路などで、側溝や排水溝の蓋として使われている格子状のものです。これは排水させることが
目的なので格子の目も大きく油も一緒に流してしまうので、油分を除去するためには使えません。

3.○
シンクの排水口は、排水が飛散しない構造のものとします。

4.×
床面に水を使用する部分には勾配と排水溝を設けるなど排水しやすい構造にしなければなりませんが、配膳室では
必要ありません。

5.×
トイレには専用の手洗い設備、専用の履物を備えなければなりません。

問題180

事業所給食の食堂に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。

1.食堂の床面積は、1人について1m2とする。
2.食堂スペースは、提供方式を考慮して決める。
3.利用者のすれ違いがある場合は、テーブル間の間隔を80cmとする。
4.食堂内では、受動喫煙防止に配慮する。
5.サンプルケースの照度は、食堂より高いことを目安とする。

正解→ 3

解説

この問題は「誤っているもの」を選択します。間違えないようにしましょう。

1.○
食堂の床面積は、1人について1m2とします。

2.○
食堂スペースは、提供方式を考慮して決めます。

3.×
利用者のすれ違いがある場合は、テーブル間の間隔を120㎝以上あけることが望ましいです。

4.○
食堂内では、受動喫煙防止に配慮します。

5.○
サンプルケースの照度は、食堂より高いことを目安とします。これはサンプルケース内の食品をより新鮮に、そして
美味しく見せるためです。

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