管理栄養士 過去問 2019年度版 part10 91~100
問題91
牛乳より母乳に多く含まれる成分である。正しいのはどれか。1つ選べ。
1.たんぱく質
2.飽和脂肪酸
3.乳糖
4.カルシウム
5.リン
正解→ 3
解説
1.×
たんぱく質は母乳より牛乳に多いです。
2.×
飽和脂肪酸は母乳より牛乳に多いです。
3.○
乳糖は牛乳より母乳に多いです。
4.×
カルシウムは母乳より牛乳に多いです。
5.×
リンは母乳より牛乳に多いです。
問題92
離乳の進め方に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
1.離乳の開始前に、果汁を与えることが必要である。
2.離乳の開始とは、なめらかにすりつぶした食物を初めて与えた時をいう。
3.離乳の開始後ほぼ1か月間は、離乳食を1日2回与える。
4.調味料は、離乳食の開始時から必要である。
5.母乳は、離乳の開始後与えないようにする。
正解→ 2
解説
1.×
離乳の開始前に、果汁を与える必要はありません。
2.○
離乳の開始とは、なめらかにすりつぶした食物を初めて与えた時を指します。
3.×
離乳の開始後ほぼ1か月間は、離乳食を1日1回与えます。
4.×
調味料は、離乳食の開始時には必要ありません。
5.×
母乳は、離乳の開始後も欲するままに与えて良いです。
問題93
幼児期に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
1.1年間の体重増加量は、乳児期より大きい。
2.体脂肪率は、乳児期に比べて高くなる。
3.カウプ指数による肥満判定基準は、男女で異なる。
4.貧血の主な原因は、鉄欠乏である。
5.間食は、総エネルギー摂取量の約30%とする。
正解→ 4
解説
1.×
1年間の体重増加量は、乳児期より小さいです。
2.×
体脂肪率は、乳児期に比べて低くなります。
3.×
カウプ指数による肥満判定基準は、男女で同じです。
4.○
貧血の主な原因は、鉄欠乏です。
5.×
間食は、総エネルギー摂取量の約10~20%です。
問題94
思春期の男子に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
1.性腺刺激ホルモンの分泌は、思春期前に比べ低下する。
2.年間身長増加量が最大となる時期は、女子より早い。
3.見かけのカルシウム吸収率は、成人男性より低い。
4.1日当たりのカルシウム体内蓄積量は、思春期前半に最大となる。
5.鉄欠乏性貧血は、思春期の女子より多い。
正解→ 4
解説
1.×
性腺刺激ホルモンの分泌は、思春期前に比べ増加します。
2.×
年間身長増加量が最大となる時期は、女子より遅いです。
年間身長増加量は、女子が9~10歳頃ピークに、男子では11~12歳頃ピークを迎えます。
3.×
見かけのカルシウム吸収率は、成人男性より高いです。
4.○
1日当たりのカルシウム体内蓄積量は、思春期前半に最大となります。
5.×
鉄欠乏性貧血は、思春期の女子より少ないです。
問題95
サルコペニアに関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
1.握力は、低下する。
2.歩行速度は、保たれる。
3.加齢が、原因となる。
4.食事の摂取量低下が、原因となる。
5.ベッド上安静が、原因となる。
正解→ 2
解説
1.○
握力は、老化により低下します。
2.×
歩行速度は加齢とともに遅くなります。
3.○
加齢が、サルコペニアの原因となります。
4.○
食事の摂取量低下が、原因となります
5.○
ベッド上安静が、原因となります。
問題96
成人期と比較して高齢期で低下する項目である。
誤っているのはどれか。1つ選べ。
1.基礎代謝量
2.体重1kg当たりのたんぱく質必要量
3.嚥下機能
4.骨密度
5.肺活量
正解→ 2
解説
1.○
基礎代謝量は成人期より高齢期のほうが低いです。
2.×
体重1kg当たりのたんぱく質必要量は変わりません。
3.○
嚥下機能は成人期より高齢期のほうが低いです。
4.○
骨密度は成人期より高齢期のほうが低いです。
5.○
肺活量は成人期より高齢期のほうが低いです。
問題97
運動時の身体への影響に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
1.筋肉中の乳酸は、無酸素運動では減少する。
2.遊離脂肪酸は、瞬発的運動時の主なエネルギー基質となる。
3.瞬発的運動では、速筋線維より遅筋線維が利用される。
4.酸素摂取量は、運動強度を高めていくと増加し、その後一定となる。
5.消化管の血流量は、激しい運動で増加する。
正解→ 4
解説
1.×
筋肉中の乳酸は、無酸素運動で増加します。
2.×
遊離脂肪酸は、長時間の運動時(有酸素運動)の主なエネルギー基質となります。
瞬発的運動では、まずグリコーゲンや血液中のグルコースが利用されます。
3.×
瞬発的運動では、遅筋線維より速筋線維が利用されます。
4.○
酸素摂取量は、運動強度を高めていくと増加し、その後一定となります。
5.×
消化管の血流量は、激しい運動で減少します。
問題98
ストレス応答の抵抗期に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
1.エネルギー代謝は、低下する。
2.窒素出納は、負に傾く。
3.副腎皮質ホルモンの分泌は、減少する。
4.ビタミンCの需要は、減少する。
5.カルシウムの尿中排泄量は、減少する。
正解→ 2
解説
1.×
エネルギー代謝は、亢進します。
2.○
窒素出納は、負に傾きます。
3.×
副腎皮質ホルモンの分泌は、増加しエネルギー代謝亢進に働きます。
4.×
ビタミンCの需要は、増加します。
5.×
カルシウムの尿中排泄量は、増加します。
問題99
特殊環境と栄養に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
1.外部環境の影響を受けやすいのは、表面温度より中心温度である。
2.WBGT(湿球黒球温度)が上昇したときは、水分摂取を控える。
3.低温環境下では、皮膚の血流量が増加する。
4.高圧環境から急激に減圧すると、体内の溶存ガスが気泡化する。
5.低圧環境下では、肺胞内酸素分圧が上昇する。
正解→ 4
解説
1.×
外部環境の影響を受けやすいのは、中心温度より表面温度です。
2.×
WBGT(湿球黒球温度)が上昇した時は、熱中症のリスクが高いのでこまめに水分を摂取します。
3.×
低温環境下では、皮膚の血流量が減少します。
4.○
高圧環境から急激に減圧すると、体内の溶存ガスが気泡化します。これにより減圧症となります。
5.×
低圧環境下では、肺胞内酸素分圧が低下します。
問題100
運動部に所属する高校生で、行動変容ステージが無関心期(前熟考期)の者に対し、栄養サポートを行うことになった。
トランスセオレティカルモデルに基づいた支援内容である。正しいのはどれか。1つ選べ。
1.食事内容の改善が競技力向上に及ぼすメリットを考えさせる。
2.コンディションが悪くて負けた時の悔しさを想像させる。
3.食事内容の改善に取り組むことをチーム内で宣言させる。
4.練習量が多い日はあらかじめ補食を用意させる。
5.食事内容の改善に家族の協力が得られるかを考えさせる。
正解→ 2
解説
1.×
食事内容の改善が競技力向上に及ぼすメリットを考えさせる。
→意思決定バランスという行動変容技法です。
2.○
コンディションが悪くて負けた時の悔しさを想像させる。→○
3×
食事内容の改善に取り組むことをチーム内で宣言させる。
→目標宣言という行動変容技法です。
4.×
練習量が多い日はあらかじめ補食を用意させる。
→実行期か維持期のアプローチ方法です。
5.×
食事内容の改善に家族の協力が得られるかを考えさせる。
→実行期のアプローチ方法です。
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