管理栄養士 過去問 2019年度版 part7 61~70

管理栄養士2019

問題61

食品の成分規格に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。

1.牛乳は、乳脂肪分が2.8%以上のものをいう。
2.アイスクリームは、乳脂肪分が8.0%以上のものをいう。
3.殺菌液卵は、サルモネラ属菌が検出されてはならない。
4.米中のカドミウム含量は、0.01ppmを超えてはならない。
5.一般食品の放射性セシウムの基準値は、500Bq/kgである。

正解→ 2.3.

解説

1.×
牛乳は、乳脂肪分が3.0%以上のものを指します。

2.○
アイスクリームは、乳脂肪分が8.0%以上、乳固形分15.0%以上のものを指します。
(アイスミルクは乳脂肪分3.0%以上、乳固形分10.0%以上のもの。
ラクトアイスは、乳固形分3.0%以上で、乳固形分に関する規定はありません。)

3.○
殺菌液卵は、サルモネラ属菌が検出されてはなりません。

4.×
米中のカドミウム含量は、0.4ppmを超えてはなりません。

5.×
一般食品の放射性セシウムの基準値は、100Bq/kgです。

問題62

食品の加工に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

1.遺伝子組換え食品は、加工食品に利用できない。
2.小麦粉は、一次加工食品である。
3.手作りの味噌は、二次加工食品である。
4.精白米は、二次加工食品である。
5.マヨネーズは、三次加工食品である。

正解→ 2

解説

1.×
遺伝子組み換え食品は、加工食品に利用できます。
遺伝子組み換え食品として認められているものは、じゃがいも、大豆、てんさい、とうもろこし、菜種、綿実、
アルファルファ、パパイヤです。

2.○
小麦粉は、一次加工食品です。

3.×
手作りの味噌は、一次加工食品です。

4.×
精白米は、一次加工食品です。

5.×
マヨネーズは、二次加工食品です。

問題63

食品の保存に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

1.微生物の生育は、食品を冷蔵保存することで止まる。
2.米飯の老化は、冷凍保存に比べて冷蔵保存で抑制される。
3.魚肉の脂質の酸化は、長期冷凍保存では起こらない。
4.さつまいもは、10℃以下で貯蔵する。
5.野菜の呼吸作用は、室温保存中も進行する。

正解→ 5

解説

1.×
微生物の生育は、食品を冷蔵保存しても止まりません。

2.×
米飯の老化は、冷蔵保存に比べて冷凍保存で抑制されます。

3.×
魚肉の脂質の酸化は、長期冷凍保存で起こります。

4.×
さつまいもは、10℃~15℃で貯蔵するのが良いでしょう。

5.○
野菜の呼吸作用は、室温保存中も進行します。

問題64

食品成分の変化に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

1.ビタミンB2は、光照射で分解する。
2.イノシン酸は、脂肪酸の分解物である。
3.なすの切り口が短時間で褐変するのは、メイラード反応による。
4.だいこんの辛みが生成するのは、アリイナーゼの反応による。
5.りんご果汁の濁りは、ミロシナーゼ処理で除去できる。

正解→ 1

解説

1.○
ビタミンB2は、光照射で分解します。

2.×
イノシン酸は、核酸の分解物です。

3.×
なすの切り口が短時間で褐変するのは、酵素的褐変反応です。
メイラード反応は、肉や魚やパンの焼き目などにみられる非酵素的褐変反応です。

4.×
だいこんの辛味が生成するのは、ミロシナーゼの反応です。

5.×
りんご果汁の濁りは、ペクチナーゼ処理で除去されます。

問題65

食品の嗜好要因とその測定機器の組合せである。
誤っているのはどれか。1つ選べ。

1.水分 ―――――――――― 加熱乾燥式水分計
2.無機質(ミネラル) ――― 原子吸光分光光度計
3.テクスチャー ―――――― 味覚センサー
4.有機酸 ――――――――― 高速液体クロマトグラフィー
5.温度 ―――――――――― 熱電対

正解→ 3

解説

1.○
水分は 加熱乾燥式水分計で測ります。

2.○
無機質(ミネラル)は原子吸光分光光度計で測定します。

3.×
テクスチャー はテクスチュロメーターで測定します。

4.○
有機酸 は高速液体クロマトグラフィーで測定します。

5.○
温度 は熱電対で測定します。

問題66

食品の酵素的褐変を防ぐ調理操作に関する記述である。
誤っているのはどれか。1つ選べ。

1.水にさらす。
2.酢水に浸す。
3.食塩水に浸す。
4.レモン汁をかける。
5.40℃で保温する。

正解→ 5

解説

1.○
水にさらすことで、酸素による褐変を防げます。

2.○
酢水に浸すことで、酵素(ポリフェノールオキシダーゼ)の活性を抑えます。

3.○
食塩水に浸すことで、酵素(ポリフェノールオキシダーゼ)の活性を抑えます。

4.○
レモン汁をかけ酸性に傾けることで、酵素(ポリフェノールオキシダーゼ)の活性を抑えます。

5.×
40℃で保温すると、酵素活性が高まるため褐変反応をより進行させます。

問題67

加熱調理に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

1.電子レンジでは、ほうろう容器に入れて加熱する。
2.電気コンロには、アルミ鍋が使用できない。
3.天ぷらの揚げ油の適温は、250℃である。
4.熱伝導率は、アルミニウムよりステンレスの方が小さい。
5.熱を速く伝えるためには、熱伝導率が小さい鍋が適している。

正解→ 4

解説

1.×
ほうろう容器は、電磁波を反射するため電子レンジ加熱には使用することはできません。
電子レンジ加熱には、耐熱ガラスや陶磁器などを使用します。

2.×
電気コンロは、アルミ鍋を使用できます。

3.×
天ぷらの揚げ油の適温は、150~180℃です。

4.○
熱伝導率は、アルミニウムよりステンレスの方が大きいです。

5.×
熱を速く伝えるには、熱伝導率が大きい鍋が適しています。

問題68

野菜の調理操作に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

1.緑色野菜を鮮緑色にゆでるために、ゆで水を酸性にする。
2.煮崩れ防止のために、ゆで水をアルカリ性にする。
3.山菜のあくを除くために、食酢でゆでる。
4.十分に軟化させるために、60℃で加熱する。
5.生野菜の歯ごたえを良くするために、冷水につける。

正解→ 5

解説

1.×
緑色野菜を鮮緑色にゆでるためには、ゆで水に重曹や食塩を加えてアルカリ性にすると良いです。
カリフラワーなどのフラボノイド系の色素を含む野菜ではゆで水に酢を加えて酸性にすると発色が良くなります。

2.×
煮崩れ防止のためには、ゆで水を酸性にすると良いです。

3.×
山菜のあくを除くためには、重曹または木灰を加えてゆでると良いです。

4.×
十分に軟化させるために、80℃以上で加熱すると良いです。

5.○
生野菜の歯ごたえを良くするために、冷水につけると良いです。

問題69

食事に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

1.客をもてなす食事を、供応食という。
2.日常食を、ハレの食事という。
3.中国料理のスープを、点心という。
4.家庭で調理して食べる食事を、中食という。
5.立食形式のセルフサービスの食事を、正餐という。

正解→ 1

解説

1.○
客をもてなす食事を、供応食といいます。

2.×
日常食を、ケの食事といいます。祭りや祝い事、儀式の際に食べる食事を、ハレの食事といいます。

3.×
中国料理のスープを、湯(タン)といいます。

4.×
家庭で調理して食べる食事を、内食といいます。

5.×
立食形式のセルフサービスの食事を、ビュッフェといいます。

問題70

摂食行動の調節に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

1.グルコース濃度の上昇により、空腹感が生じる。
2.遊離脂肪酸濃度の上昇により、満腹感が生じる。
3.インスリンは、食欲を抑制する。
4.レプチンは、食欲を促進する。
5.グレリンは、食欲を抑制する。

正解→ 3

解説

1.×
グルコース濃度の上昇により、満腹感が生じます。

2.×
遊離脂肪酸濃度の上昇により、空腹感が生じます。

3.○
インスリンは、食欲を抑制します。

4.×
レプチンは、食欲を抑制します。

5.×
グレリンは、食欲を促進します。

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