アラニン

栄養素タンパク質日本語JA

肝臓の働きを助けるアミノ酸です。
カラダに必要な糖を合成する材料としても使われます。
アルコール代謝を改善する作用が報告されています。

アラニンは、仕事もトレーニングも常に全力投球を目指すあなたにおすすめ。
エネルギーを欲するとき、バテない体が欲しいときはぜひアラニンに頼ってみましょう。

忙しいビジネスパーソンには仕事以外のお付き合いも避けては通れないもの。

アラニンには「αアラニン」「βアラニン」など
数種類に細分化することができますが、
一般的に「アラニン」と表示されているものはαアラニンを指しています。

一般的にアラニン(αアラニン)はタンパク質を構成する成分として、
体のほとんどの細胞に含まれる成分です。

βアラニンは天然由来の成分として主に筋肉中に存在し、
パントテン酸の原料として使用されたり、
補酵素と結びつくことで神経伝達物質としての役割を持ちます。

アラニンに期待できる効果

肝臓からのエネルギー供給に役立つアラニンは、
スポーツ・日常生活どちらにも効果を期待できます。

筋肉を減らさず、長時間動けるエネルギーを作りだす

マラソンやロードバイクなど持久力を必要とする
スポーツにはアラニンがおすすめです。

長時間の空腹、絶食などで体外からのエネルギー補給ができず、
糖(グルコース)の血中濃度が一定以下になると、脳は飢餓状態と認識します。
脳は生命活動を維持するために
骨や筋肉(骨格筋)を分解してアミノ酸を作り、
エネルギーを生成するための材料とします。

この骨格筋を分解して作られるアミノ酸がアラニンです。

アラニンが体の中で必要量足りていれば、
長時間の運動等で補給ができず体内のエネルギーが不足した時でも、
アラニンを作り出すために骨格筋を分解しにくくなります。

結果的に筋肉の疲労を軽減し、筋肉量や骨量の減少リスクを抑え、
長時間エネルギーを供給することが可能になります。

アルコールの分解を促し、二日酔い予防に

付き合いで断れず、たくさんお酒を飲んでしまった翌朝、
どうしても二日酔いが避けられない…

アラニンには二日酔いの原因となる
「アセトアルデヒド」の分解を促進する作用があります。

飲酒量に対して肝臓でのアルコール代謝能力が追い付かないと
脳内・血液中・肝臓にアセトアルデヒドが残り、二日酔いの症状がつづきます。

アラニンの摂取を意識すると、悪酔い防止や、
飲酒による倦怠感などの軽減を図る効果が期待できるでしょう。

飲酒量が少なくてもすぐ酔ってしまう、俗に「お酒が弱い」といわれる人は、
もともとアセトアルデヒドの分解が遅い体質であることが考えられます。
この場合もアラニンで補ってあげると肝機能の保護に役立つでしょう。

肝臓での解毒作用をサポート

体内で発生するアンモニアは血液によって肝臓へ運ばれます。
アンモニアには有毒性がありますが、
肝臓で解毒を司る「オルニチン回路(尿素回路)」で無害化され、
大半が尿として体外に排出されます。

オルニチン回路を正常に働かせるためには、
肝臓を動かすためのエネルギー源となるアラニンが大きな役割を果たしています。

オルニチン回路が多量のアンモニアにより正常に機能しないと、
本来エネルギー源として使われる分枝鎖アミノ酸
(BCAA:バリン・ロイシン・イソロイシン)を
アンモニアの処理に回してしまうほか、

脂肪酸・呼吸などすべてのエネルギー生成回路を阻害し、
老廃物を排出する働きを優先してしまいます。

飲酒やオーバーワークなどで肝臓に負担をかけがち、
そして疲れやすさを感じている時は
アラニンとオルニチンの相互作用で肝臓を労わりましょう。
体へのエネルギーが戻ってくるのを感じられるはずです。

アラニンが含まれる食材

しじみ
あさり
かに
海苔

参考文献

https://www.ajinomoto.co.jp/amino/manabou/alanine.html

https://cp.glico.jp/powerpro/amino-acid/entry82/

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